ビックリした

 本日、うちの仕事場でドッキリする事があってん。お客様が切れて同僚たちといろいろと話してたらレジに一人の女性がやって来て

「あのー、トイレで女性が呼んでますけど」

と、とても言い難そうに通報してくれてんね。もしかせんでも気分悪くなって倒れはったんやろか!と慌てて同僚一人と走って店内のトイレに駆けつけたうち。すると20代前半と見られる幼い感じの女性がトイレのドアを開けて待ってたんだわ。ああ、倒れたんやないんやと二人してホッとひと安心。
 ところが。
 その女性が発した言葉でうちらは固まってしもうてん。

「あの、う○ちが出たので拭いてください」

 ・・・・・・・はい?
 咄嗟に浮かんだ状況はトイレに間に合わず床におっきいのをぶちまけちゃった図やった。「失礼します」と言ってトイレ内に足を踏みこんだんやけどそんな気配は微塵もなくて・・・・・・。どういう意味なんやろうと頭を捻ってたうちら。よくよく彼女を見ると上着の長さで隠れてるとは言え下着を降ろしてる状態やったん。訳がわからんうちらに再度彼女が

「手が、回らないので、お尻拭いてください」

 そう小さくうちの目を見て言うて来た彼女はとても真剣でからかってる訳やないとはわかってん。やけど・・・・・・やけど・・・・・・・うちがあなたのお尻拭くんですかぃ!!同僚は彼女の言葉が聞こえてへんくて動揺してるうちを不思議そうに見てるだけ。
 これはもうやるしかないっ!と覚悟を決めましたわ。トイレットペーパーをカラカラと手に巻いて立ちすくんでる彼女を誘導して拭きました、ええ、拭きましたともっ。下着が汚れないようにきちんとキレイに拭かせていただきましたともっ。

「気持ち悪い感じはしないですか?」
「はい」
「それじゃあもう一度拭いて終わりにしますね」
「はい」
「はい、拭けましたよ。大丈夫ですか?」
「大丈夫です。どうもありがとうござい、ました」

 深々と頭を下げる彼女を後に残してうちはトイレを出ました。彼女はその後しばらくして出てくると何度も「ありがとうございました」と言って店を後にして行ったよ。
 しかし他人のお尻を拭いたなんて何年振りだろーって感じだで。その昔介護ボランティアをしてる時は何度もあったけど・・・・・・まさか昼の、それも普通の仕事場でこんな事が起こるとは。でも良い事したなーって気持ちはあんねん。困ってる人には手を差し出さんとね。この社会、持ちつ持たれつやから。また同じ事起こってもやりますよ、やらせていただきますわ。←かなり本気だったり。
 最近難聴者のお客様も増えてきたこっちゃしもう一度手話とか介護の勉強やり直すかなーって思わせてくれた出来事でした。あ、英語もきちんと勉強しなおさねば。なにせスラングと単語で接客してるからな、うち(笑)。